2009年5月18日月曜日

小猿の話。

昨年6月に園で生まれた雌の「オトメ」。母ザルが育児放棄し、飼育係が人間用のミルクを与えてきた。 ニホンザルは生まれてすぐ、本能的に母にしがみつく。
母に捨てられたオトメは、代わりにクマのぬいぐるみが与えられた。自分より大きいが、上に乗ったり、引っ張って連れ歩くなど、常に離れずにいる。 
飼育係は群れに戻す前提で、訓練を続けてきた。オトメを移動式の小さなおりに入れて群れに顔見せし、今年1月末からサル山に放した。
ぬいぐるみを抱えるオトメに他のサルが驚き、いじめないかと心配した。
威嚇されたり、体をつかまれそうになると、オトメはぬいぐるみの下にもぐり込み、「母」に守られた。 
間もなく他の子ザルたちと仲良くなり、さらにリーダーの雄「ゴロン」の庇護(ひご)も受けるようになった。ゴロンは人間ならおじいさんに当たる29歳。他のサルがちょっかいを出すと助けてくれ、今ではゴロンのそばで過ごすことが増えた。子育てを経験した雌の「タエ」「パスタ」(ともに26歳)にじゃれることも。ぬいぐるみから離れて遊ぶ時間も長くなってきた。

なんだかね、小猿がいじらしくなっちゃって・・・仕事中にうるうるしちゃった。

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